雲の固まりが太陽を覆ったので、雲を眺めていた。
ゆっくりと静かに雲が流れる。
その向こうに太陽があることを知っているので、何も不安は無かった。
雲の向こうにある太陽を思いながら、少しの時間を過ごした。
心が静かになっていくのが分かる。
静けさが自分を覆う。
眺めていると、雲もまた美しい。
太陽が雲の端に近づくと、雲が光り始める。
だんだんと白く雲が光る。
まず、光が届き、そして暖かさが届いた。
雲を眺めるように、自分の心を眺めたいと思った。
辛い雲でも、悲しい雲でも、ただ眺めていたいと思った。
いずれ消え去ることを知ったのだから。













