夏の太陽は、朝の冷たい空気を一瞬で暖めてしまう。
力強い光は、木の葉を透過し、池の水面で反射する。
この光はどのくらい遠くからやって来たのだろう。
どのくらいの時間をついやして、木の葉に触れたのだろう。
透明な光が、木の葉に当たり色を帯びる。
水面に反射し色を帯びる。
あなたたちは、どこから来て、どこへ行くのかと聞いてみる。
光たちは答える。
「私たちはいつもここにいる」と
私はどこから来て、どこへ行くのだろう。
いつの日か「私はいつもここにいる」と答えたい。
光と風の交わる場所で
子供たちとの3日間も、無事終了し、楽しさの余韻と疲労感を伴いながら、我が家へ。
素晴らしいスタッフたちの精一杯のもてなしに、子供たちの笑顔が絶えなかった3日間。
素敵な時間を与えて下さった皆様に心から感謝します。
下北山村からルート169を北上しながらの帰路は、夕立雲と前後しながらのドライブになった。
夏の夕立は、虹を連れてくることが多い。
雨に会う度に、空に虹を探す。
午後7時前、犬たちの散歩から帰ると、ずいぶん前に追い越した夕立雲の雨が降り始める。
しかし西の空が明るい。
もしかしたら、虹が見えるかもしれない。
カメラも持って外に出てみる。
夕日に雨粒が光る。
振り返ると、暮れかけの空に、薄らとした虹が見える。
意味もなく嬉しい気持ちになる。
虹が消えた陽が沈んだ後に、美しい夕空が広がった。
雨に洗われた空に、残照が反射する。
この雨に、虹に、空にハイチカという言葉が浮かぶ。
ネイティブ・アメリカンのポールさんが教えて下さった言葉。
ありがとう。感謝します。というような意味がある。
言葉を超える美しさや感動することに出会ったとき
私は、感謝することしか出来ない。
ハイチカ!!ありがとう!!
感謝する言葉をたくさん、たくさん持ちたいと思った。
明日から3日間、吉野郡内の商工会青年部が主催する「吉野キッズビジネス2010」が開催される。
これは、奈良県内の小学4,5,6年生を対象に、吉野の自然の中で、商いの基本を学び実践しよういとう試みで、今回で7回目になる。
他には、林業体験やカゴづくりなどの吉野地方ならではの自然体験も盛り込まれている。
この行事にかかるようになって4年、昨年からメインの講師として子供たちに商いや販売などを指導している。
子供のいない私は、子供が少し苦手でどう接して良いか分からず、昨年メインの講師の話があったときもずいぶんと考え込んでしまった。
どうしていいかわらず、重い心の私を、子供たちは暖かく迎えてくれた。
教えようとするから難しいことになる。
子供は導くだけで十分なのだ。
彼らは十分考える力がある。
私の思いを超えて、子供たちは、商いを理解し、実践する。
こちらの出す言葉が少なければ少ないほど、彼らは考える。
少しのヒントを与えれば、彼らはどんどんと想像をふくらませる。
時に楽しい脱線を繰り返す。
彼らは、小さな大人で、私は大きな子供なのだ。
子供たちから教えられることの方が遙かに大きい。
こちらが楽しめば、彼らも楽しむ。これでいいのだ。
道の駅での販売で、ひっしに売り込み子供たちの声を忘れない。
完売したときの子供たちの嬉しそうな顔が忘れなれない。
(売れ残りそうな商品は、そっと様子を見に来ていた子供たちの家族が買ってくれました)
明日から、上北山村、下北山村を舞台に子供たちとの時間が始まる。
心配なのは、私の体力だけか。
私たちは、自分の好きな人、愛する人の笑顔が見たくて、毎日、毎日行動しているのかもしれない。
子供たちのたくさんの笑顔を見ることができますように。
そして、私もたくさんの笑顔になろう。