カメラ談義-ぼちぼち堂

恵古箱さんの今月のギャラリーは、「旅する本たちの小部屋」というタイトルで”ぼちぼち堂”さんが古書を展示しています。

私はこの「ぼちぼち堂」という名前が大好きで、以前からゆっくりと話をしてみたいと思っていました。

恵古箱さんでゆっくりと本を拝見した後に、ぼちぼち堂さんとカメラ談義に。

モノクロフィルムでレンジファインダーのカメラを使用するぼちぼち堂さん。

写真はぼちぼち堂さんの愛機、恵古箱さんの雰囲気にぴったり。

最近になってやっとレンジファインダーのよさが分かるようになってきた私と、カメラの話、暗室の話で盛り上がる。

機械式の古いカメラは大切に使い続けられていて、40年前のカメラでも十分に実用に耐える。

現在のデジタルカメラにはない独特の描写が、とてもやさしくて美しい。

逆光などの描写に優れる現代のカメラが、被写体に向っていくカメラだとすると、古いカメラは、去っていく光・かそけき光を優しく捉える事の出来るカメラだ。

何時の日か、ぼちぼち堂さんと暗室でモノクロをプリントしたいと思った。

消え入る光をモノクロームで表現したい。久しぶりに胸がときめいた。

 

淡い光

心に強度がない日は、淡い光に引きつけられる。

ファインダー越しの風景に、自分の心を写しながらシャッターを切る。

  

光の予感

何かを感じ取ろうとして、感じることの出来ないもどかしさ。

予感はあるのに、それを見いだすことが出来ない。

試行錯誤の日々が続く。

気分転換、久しぶりに、ネガフィルムで撮影する。

まず、フィルムを巻き上げる。

露出を計り、シャッタースピードと絞りを合わせる。

そしてピントを合わせて、フレームを確認して、シャッターを押す。

フィルムだから一枚ですむように慎重に撮影する。

このアナログな感覚が懐かしい。

近くのスーパーでフィルムを現像して30分でCDにデジタル化してくれるサービスがあった。

これは、便利だ。時々ネガフィルで撮影しよう。

デジタルカメラのシャープさや、色の派手さはないけれど、

今の気分に合っているような気がする。