萱簾(かやす)

萱でつくられた簾。細く繊細で美しい。

この萱簾は、宇陀手漉き和紙の名人、福西弘行が、紙を漉くときに使う道具である。

この萱簾を作れる職人はもうほとんどいない。

四国にいる職人さんに頼んで特別に作ってもらっている。
この職人さんに後継者はいない。

もしこの萱簾がなくなれば、繊細な和紙が漉けなくなると福西さんが言う。

名人の技を支える名人の技。伝統は連鎖している。
伝統を守ることはアグレッシブで過酷なことだと思う。

しっかりと腰を据えて、覚悟を決めて伝統を語らなければ、美しい国を作ることは出来ない。

萱簾

“萱簾(かやす)” への1件の返信

  1. すてきな文章に 美しい写真
    改めて忘れていた伝統のすばらしさに、気がつきました。

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