萱でつくられた簾。細く繊細で美しい。
この萱簾は、宇陀手漉き和紙の名人、福西弘行が、紙を漉くときに使う道具である。
この萱簾を作れる職人はもうほとんどいない。
四国にいる職人さんに頼んで特別に作ってもらっている。
この職人さんに後継者はいない。
もしこの萱簾がなくなれば、繊細な和紙が漉けなくなると福西さんが言う。
名人の技を支える名人の技。伝統は連鎖している。
伝統を守ることはアグレッシブで過酷なことだと思う。
しっかりと腰を据えて、覚悟を決めて伝統を語らなければ、美しい国を作ることは出来ない。
すてきな文章に 美しい写真
改めて忘れていた伝統のすばらしさに、気がつきました。