FMラジオのゴンチチの番組で桃山晴衣さんの死去を知った。
昨年の12月にお亡くなりになったのでもう5ヶ月も経っている。
梁塵秘抄が面白くてよく読んでいたとき、桃山晴衣さんの「梁塵秘抄の世界」を知った。
梁塵秘抄は、元々は今様歌謡を集めたものであるから、歌われ舞われたものだと思うけれど、現在では、文字しか残っていないので想像するしかない。
その梁塵秘抄に桃山晴衣さんが曲をつけて三味線と雅楽で唄っている。
声はどこか艶っぽくて、平安時代末期の艶やかさが伝わってくる。
梁塵秘抄では、
遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ
が有名だけれど、それ以外にもたくさんの名作がある。
平安時代の庶民の仏教えに対する思いや、恋の歌が素敵で
わが恋は一昨日見えず昨日来ず、今日音信無くば明日の徒然いかにせん
恋ひ恋ひて邂逅に逢ひて寝たる夜の夢はいかが見る、さしさしきしとたくとこそみれ
などを桃山春衣さんが唄うと時空を超えた人の思いのようなものが伝わってくる。
一度はライブで演奏を聴いてみたかった。