東吉野村から大淀町へ越して、50日ほどが過ぎました。
山村の身を切るような寒い朝は少なくなり、ホッとするとともに残念な思いもあります。
山村の晴れ渡った日の朝は、底冷えがして、地の底から凍てている気配がします。犬の散歩は、霜柱を踏みしめて、靴を濡らしながらゆっくりと歩きます。
この凍てる寒さの中に張りつめた、凛とした空気が好きです。
背筋を伸ばし、大きく息を吸い、太陽の光の中から、ささやかな暖かさを感じるのです。
そこには、すべての生命の春を告げるエネルギーを感じることが出来ます。
大淀町でも大阪などから比べるとはるかに自然が多く残り、厳しい冷え込みがあります。
昨日の朝、散歩に出掛けた公園は、静かに凍てていました。
そしてここでも、また、光の中に、春の力強さを感じることが出来ました。
この光が、眠っている木の芽をゆっくりと揺り動かし、優しく春の到来を告げるのでしょう。