散るさくら残るさくらも散るさくら

「散るさくら 残るさくらも 散るさくら」

これは、良寛さんの言葉。

さくらに、無常をうまく託している。

散るさくらを惜しんでいるあなたも、また散るのですよ。

散ることも、咲くことも何も特別なことではないのですよと

良寛さんがつぶやいているような気がする。

この句に「いろは」を続けて読むと

「散るさくら 残るさくらも 散るさくら いろは にほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ」
(「散るさくら 残るさくらも 散るさくら 色は匂へど 散りぬるを 我が世誰そ 常ならむ)

となる。

私たちは、無常の世界に住みながら、無常を知らない。

無常を知ることは、流れに逆らわずに泳ぐようなものだ。

無常を知れば、ただ生きることのすばらしさがわかる。

SDIM6291