アラン・ロブグリエの訃報を知り、 「去年マリエンバード」を思い出した。
「広島、わが愛」からマルグリット・デュラスへ、「モデラートカンタービレ」へ
「インディア・ソング」からヌーベルバーグへ
マン・レイからシュールレアリストへ
マヤ・デーレン 午後の網目へ
ブルトンやトリスタン・ツァラ
ロートレアモン
アッジェのパリ
そして、ラジオのように
記憶の糸車が、ノイズと共に回っている
毎日々、レコードがすり切れるほどに繰り返し聞いた音楽。
ブリジットフォンテーヌのディープ・ヴォイス
アレスキー・ベルカセムの粋なパーカッション
ア-ト・アンサンブル・オブ・シカゴの前衛ジャズを彷彿とさせる演奏
すべてが新鮮で、とってもシュールだった。
そう、とてもシュールを感じた音楽。
遠く交錯する知識の織物に浮き出す一枚のアルバム
そして、このアルバムのライナーノーツは、間章によって書かれていた。
間章から阿部薫へ、そしてコルトレーンへ
もう少し私の思い出に身を任せよう。