灯篭流し 東吉野村 

東吉野村で8月16日に灯篭流しが開催された。

この日は、盆踊り、花火大会と夏にふさわしい行事もあり、普段は静かな村も少し活気が戻ったようだ。

 灯篭が静かに流れ、遠くへと闇の中を遠ざかる。

闇から闇へとローソクの明かりは、たゆたう。

闇と光りの間にはなにがあるのだろうか。

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田舎で暮らすと、光りよりも闇が多いことに気づく。

だから闇の中にある光りは一層愛おしい。

光りを川に流す。 光りが川を流れる。

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夏の行事を締めくくる花火が上がる。

そらに輝く光も静かに闇に消えていく。

整備途中のMTBに乗って、久しぶりにツーリングへ。
と言っても近場の高取城跡へ。

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10年以上乗っていないと「自転車を操縦する」ことを既に忘れいている。変速機の使い方から、ブレーキのかけ方まで。

少しの上り坂ですぐに足がだるくなる。呼吸が荒くなり、心拍数が上がる。

ギヤーを軽く、呼吸と脚力に合うようにシフトする。

ゆっくりと感覚が戻ってくる。

ペダリングが一定し呼吸が安定してくる。

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緩やかな登りが続く。木立に囲まれたシングルロードは吹く風も心地よい。
風と呼吸とペダリング以外何も感じない。
汗が流れる。
久しぶりにすがすがしい時間だ。

近場にこんな良い場所があるなんて。

昔から自転車が好きでよくツーリングに出掛けた。
自転車でなければ見つけることの出来ない風景。
感じることの出来ない風がある。
知ることの出来ない峠がある。
味わうことの出来ない疲れがある。

1時間30分ほどのショートツーリング。
でもこの満足感は大きい。

これからゆっくりと自転車と付き合っていこう。

汗だくの身体で家に帰ると「何か良いことをした」という感覚が身体に残っている。

 疲れているはずなのに、顔も少し元気が良い。

仕事をしていると「何か良いことをした」というよりも「仕事をした」という感覚が強い。

当たり前のようだけれど、いつも「何か良いことをした」という感覚を持つようにしたい。

無理をしなければ、そう無理をしなければ「何か良いこと」が出来るのだろう。

タゴール・ソング

アジアで最初にノーベル賞をもらったのは、詩人タゴールだ。
私は、アジアで最初のノーベル賞が詩集に対して与えられたことが凄く嬉しい。
西洋が渇望するアジアとは、経済や物理などの物質的な発展ではなく、精神的指導としてのアジアではなかったのかなと思う。

タゴール・ソングは、この詩人自らが自分の詩に曲を付けたもので、私が聴いたのは、シャルミラ・ロイが歌っているCDだ。

意思の強さにしなやかさを合わせ持つ歌声は、説得力があり、訳詞と合わせて聴くと、タゴールの思いがいっそ伝わってくる。

タゴール・ソングの7曲目「求めないならあの人は・・・・」の訳詞がいい。

「求めないなら、あの人はえられます、手放せば来ます手もとに、
昼間に私が失くしたあの大切なもの
---それを見つけました暗い夜に。
見えもしない触れもしない、その人に向かって命を開き目覚めていなさい---」

今度タゴールの詩集を買おう。

このタゴール・ソングのライナーノーツは、桃山晴衣さんが書いている。
この方が謡う塵梁秘抄を聴くと中性の庶民の思いや生活がダイレクトに心に響く。
私は桃山晴衣さんが日本語で謡うタゴールソングを聴いてみたい。

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