汽水

川の流れる果てには、海が広がる。

海水と淡水の交わるところ。

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川幅が拡がり海の香りがする。
漁船が岸に繋がれている。

潮風を横切るカモメの声、空にとけ込む喧騒、雲に滲む光
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誰も知る人のいない汽水の町で、冬を過ごしたいと思った。

誰も私を知らないこの町で、春を迎えたいと願った。

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笑顔の写真100枚

仕事で17名の方を撮影した。
必要な写真は笑顔!

事務所に戻り、写真のチェック!
お一人ずつの写真から笑顔の良い写真をピックアップする。

最初は硬い表情でレンズを見る目が、だんだんとやさしくなる。
撮り進むうちに、表情が崩れていく。
その方のエゴが消えていくのが解る。
肩の力が抜ける。
表情と表情の間に素敵な笑顔がある。
本人も知らない、やさしい、その人だけの笑顔がある。

見ているこちらが思わず微笑む笑顔がある。

ず~と笑顔の写真を選んでいると、私の顔までも笑顔になることを発見した。

私自身が笑顔で写真を選んだのは今回が初めてかもしれない。

優しさに溢れた笑顔は、伝染するらしい。

灯篭流し 東吉野村 

東吉野村で8月16日に灯篭流しが開催された。

この日は、盆踊り、花火大会と夏にふさわしい行事もあり、普段は静かな村も少し活気が戻ったようだ。

 灯篭が静かに流れ、遠くへと闇の中を遠ざかる。

闇から闇へとローソクの明かりは、たゆたう。

闇と光りの間にはなにがあるのだろうか。

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田舎で暮らすと、光りよりも闇が多いことに気づく。

だから闇の中にある光りは一層愛おしい。

光りを川に流す。 光りが川を流れる。

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夏の行事を締めくくる花火が上がる。

そらに輝く光も静かに闇に消えていく。