熊野天女座へ友人のあかるさんを送り届ける目的で、小雨の吉野を出発。
途中、思い出の地へ。ここは十津川の端っこで、私の大切な友人が住んでいた場所。
写真の吊り橋を渡り、里道を行くと友人が自分で建てた家がある。何度も何度も訪れた場所。
雨に煙る吊り橋を見ていると、若い頃のことや出来事、楽しかったこと、切なかったこと、哀しかったことなど、到底書き尽くせない思い出が溢れてくる。
友人は亡くなったけれど、彼がとても大切にしていた人は今は大切な友人で、その友人を通じて知り合いになった人たちがいる。
途中立ち寄った「熊野出会いの里」もその友人の紹介で、私にとって大切な場所になっている。
とても不思議な人のえにしを感じる。
土砂降りの中を熊野市波田須へ向う。道の端々に名残の桜が雨に打たれとても美しい。
夕暮れ間際に到着した熊野の海は荒れ模様で、波がうねり、響いていた。
翌日は、快晴。
天女座のシンセサイザー奏者の紫帆さんが即興で1923年スタインウェイを演奏してくれた。
紫帆さんの指が動き始めると、ピアノから光の粒が飛び立ち始める。
音が光となり、光が音となり、遠ざかり、また近づき、重なり合い、解け合い、消えては現れる。
私は、初めてピアノのという楽器を経験した。
何という高音の美しさ。重なり合う音達の粒。
紫帆さんの指は、魔法使いの杖のように、さっと動くだけで美しい光と音を生み出していく。
写真は、天女座の屋上で海を眺める、天女座のとんちゃんとあかるさん
また、新しい出会いがありました。みなさんとても楽しい時間をありがとう。
写真は天女座の階段付近。詳しくは天女座のホームページをご覧下さい。
淡い森と吊り橋、同じく淡い奥域の海、 そして目覚めの海、音楽と映像の再来、 東北の海へのオマージュでもあるかのようです。
吉野の桜も終わりました。
桜の写真を撮りましたか。
あの吊り橋にはたくさんの思い出があります。
様々な声が聞こえてきます。