写真は、自分を知るための方法の一つで、自分の魂と感性を磨くための道具です。
写真を撮るために一番必要ものは、高級なカメラや交換レンズではありません。
まず必要なものは、よく動く心・感性です。
存在を美しいと感じる心です。
そのためには、曇りのない眼差しが必要になります。
曇りのない眼差しとは、思い込まない自由な心のことです。
自分の感性を信じる心です。
被写体を人の目で見てはいけません。
人の価値観で撮影しては、あなたが消えてしまいます。
他者を意識した写真は、自分の心には響いてはきません。
自分の目で見るのです。
きっちりと自分と向かい合うことが出来たときには、写真は世界の素晴らしさを教えてくれます。
自分の感性で見るのです。
あなたが世界に心を開けば、世界もあなたに秘密を打ち明けるでしょう。
自分の心の振幅にいつも注意を払いながら、少しでも心が震えたならば、
その震えた心の意味を、カメラを通して世界に教えてもらのです。
「私はあなたが気になりました。なぜあなたに心惹かれたのでしょう」
そして、自分が心惹かれた光景や被写体を写真に収めるのです。
写真を撮り続けると、写真を通して自分と向き合う方法が分かってきます。
「今日の自分はクリアだった」「この写真は私ではない」「今日は新しい自分に出会えた」
写真は自分の心の鏡なのです。
技術はそれからゆっくりと身につけていけばいいのです。
この葉っぱには、昨日も呼び止められたのですが、カメラを持っていませんでした。
今日もまた呼ばれたので、何故呼ばれたのかを知りたくて写真に収めました。
この写真を眺めていると、「一人あることも、また素敵なことだよ」と教えてくれました。
寒さの中にあること、そのことを受け入れている光景。冬の光景は、受け入れることを教えてくれます。
夕暮れの気配は特別で、夜の訪れを、光の眠りを、その静粛さを教えてくれるようです。