混沌と調和

写真には一度にたくさんのものが写る。

光と影と風と雲と、

草と花と雫と空気と静けさが同時に写る。

この混沌とした有り様の中に、調和がある。

写真を撮っていると、世界がすべて繋がっていることに気づく。

 

木と雲があるわけではない。

木があるとき雲もある。

木と雲はお互いに影響し合いながら、

光に響き合いそこに存在する。

自分だけで存在するものや

変化しないものはない、ということに気づく。

どんな世界も調和していることに気づく。

写真の中では、混沌と調和は同じ意味なのかもしれない。

自分の情報

外のことを知る方法はたくさんある。

私たちは、洪水のような情報の中に身を置いて日々を送っている。

そしてそのことに疲れたりする。

 

しかし自分を知る方法をいくつ知っているのだろう。

自分の心の情報はどのように処理しているのだろう。

文明が発達して、世界中の出来事がリアルタイムに分かる。

しかし自分を知る方法は、あまり発達していないような気がする。

自分のことよりも外のことに費やす時間が多いのだろう。

外の情報に触れる時間の10分の1を自分の内面に向ければ、自分の内面が劇的に変わるような気がする。

100分の1でもいいのかもしれない。

 

写真を撮るときが、一番自分と向き合っているような気がする。