自転車復活

20数年前に買った自転車を暇を見てレストアした。

昔の自転車は構造が簡単で、少しの専用工具でほとんどバラバラに出来る。

今日は組み付けた自転車の様子をみながら、1時間ほど近所を走行した。

自転車を10分ほど走らせるだけで、山の中へ、靜かな林に入っていける。

筋肉のない、運動からほど遠い私の自転車は、ゆっくりと進む。

この速度が好きだ。

風景もゆっくりと遠ざかり、ゆっくりと風を感じ、

静かな水の音も聞こえてくる。

良いところで生活をしているのだなと思う。

ゆっくりと夕日が沈み、空が赤く染まり始める。

そうだ、陽が沈む前に犬たちと散歩に行こう。

最後の坂を少し頑張って登った。

 

写真は長い眠りから復活した愛車。

我が家の愛犬サテちゃんにちなんで「さっちゃんの介号」と命名した。

 

雨の恵古箱さん

少し冷たい雨が降った静かに日に友人と恵古箱さんへ遊びに行った。

先日から撮影場所に使わせて頂き、今回も友人の葛湯の撮影場所に使わせて頂いた。

恵古箱さんのおうちには不思議な力があり、このおうちで撮影すると、写真にゆったりとした空気感が写っている。

下の写真は、完成したポスター。

いろいろとお世話になりありがとうございました。

 

今月のおうちギャラリーは「ヒビシャツ」さん。

一目見ただけで欲しくなるシャツが並んでいる。

 

来月、恵古箱さんのおうちで個展をする友人が打ち合わせに訪ねてきた。

私の大切な友人でサンキャッチャー作家のPanaさん,

恵古箱さんの玄関に彼女のサンキャッチャーが飾ってある。

雨の鈍い光の中でサンキャッチャーがやさしく輝いていた。

 

Lady Day Billie Holiday

この二週間ほど毎日ビリー・ホリデイを聞いている。

10枚組のLady dayを順番にかける。

若く美しいビリーがいる。

ご機嫌にスイングして、独特のリズムと声でJAZZを歌い上げるビリーがいる。

レスターヤングがルイアームストロングが、ベニーグッドマンが寄り添い、時に高らかに音を響かせる。

 

そして午後の日射しが傾く頃、Lady in SatinにCDを入れ替える。

薬と病気の中で声を失い、それでも歌うビリーがいる。

優雅なストリングをバックに苦しそうに声を紡ぐビリーがいる。

心に歌声が染み、夕暮れと共に、切なさが染み渡っていく。

このCDの後、どのジャスボーカルを聞いても物足りなさを感じてしまう。

 

初冬にはいつもビリー・ホリデイを聞いている気がする。

しかし今年ほど、Lady in Satinを切なく感じた年はない。

年と共に深まる音楽があるのかもしれない。

 

ビリーに一枚の写真を捧げたいと思うけど、きっと今生では無理なような気がする。

いつの日か、ビリー・ホリデイの歌声が聞こえるような写真を撮ってみたい。