伊勢行

見続ける風景の揺らぎ揺らぎに、私の知らない世界が垣間見える。

すべての答えは現実の中にある。

よく見ること、良く感じること。

特別なもの、超常な力など一切いらない。

風景が見せる佇まいの一瞬、一瞬に心が感応し官能するとき、

世界は私に秘密を打ち明ける。

特別なものなどないのだと。

 

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補陀洛世界も三千世界も三途の川も、すべて心の中に、心のままに

そこに在れば

ゆっくりと月が昇る。

光が引くように消え、夕闇が静寂と共に訪れる。

もうすぐ、窓に薄明かりが灯る。

月がそこにあるだけで、日常が美しい物語に変わる。

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使われなくなった工場の片隅に花が咲いている。

汗を拭きながら談笑する人の幻が、浮かんでは消えていく。

花を横切る人が、軽く微笑む。

花がそこにあるだけで、人は日常を忘れることができる。

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あなたがそこにいるだけで、幸せを感じる人がきっといる。

光差す影の奥に

光が紡ぐ影の奥を、凝視するように見つめる日がある。

刻まれた影が陰影を濃くし、その奥に存在するものを隠そうとしている。

まるで自分の心の奥を覗き見るように、ファインダーを凝視する。

光差す影の奥に、水の深みに、私の原初があるのかもしれない。

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