投稿日: 09/07/200909/07/2009伊勢行 見続ける風景の揺らぎ揺らぎに、私の知らない世界が垣間見える。 すべての答えは現実の中にある。 よく見ること、良く感じること。 特別なもの、超常な力など一切いらない。 風景が見せる佇まいの一瞬、一瞬に心が感応し官能するとき、 世界は私に秘密を打ち明ける。 特別なものなどないのだと。 補陀洛世界も三千世界も三途の川も、すべて心の中に、心のままに
投稿日: 09/03/200909/03/2009そこに在れば ゆっくりと月が昇る。 光が引くように消え、夕闇が静寂と共に訪れる。 もうすぐ、窓に薄明かりが灯る。 月がそこにあるだけで、日常が美しい物語に変わる。 使われなくなった工場の片隅に花が咲いている。 汗を拭きながら談笑する人の幻が、浮かんでは消えていく。 花を横切る人が、軽く微笑む。 花がそこにあるだけで、人は日常を忘れることができる。 あなたがそこにいるだけで、幸せを感じる人がきっといる。
投稿日: 06/28/200906/28/2009光差す影の奥に 光が紡ぐ影の奥を、凝視するように見つめる日がある。 刻まれた影が陰影を濃くし、その奥に存在するものを隠そうとしている。 まるで自分の心の奥を覗き見るように、ファインダーを凝視する。 光差す影の奥に、水の深みに、私の原初があるのかもしれない。