自ずから信じるもの

自分は手放すもので、信じるものではない。

自信とは、自分を信じることではない。

自然の「自」を信じること。

自然の「自」を感じることだ。

 自(おの)ずからあるものに身を任せることだ。

 

あなたを裏切るあなたを信じる必要はない。

それは、あなたではない。

あなたという名の世間なのだから。

あなたを傷つけるあなたを、守ってはいけない。

あなたではないあなたを、あなただと思ってはいけない。

あなたは、あなたでないすべてのものだ。

 

あなたが知り得るあなたをすべて語り尽くした後

無限の沈黙が訪れたなら

それがあなただ。

 

宇宙の始まりと共に、すでにあなたは在るのだ。

自ずからそこにある。

 

地上5センチの平均台から飛び降りるように。

パッとあなたを手放すと

(あなたを手放すのに儀式はいらない)

あなたは自ずからそこにある。

 

自然の「自」を信じること。

自然の「自」を感じることだ。

 自(おの)ずからあるものに身を任せることだ。

これをわたしは「自信」と呼ぶ

 

 

伊勢行

見続ける風景の揺らぎ揺らぎに、私の知らない世界が垣間見える。

すべての答えは現実の中にある。

よく見ること、良く感じること。

特別なもの、超常な力など一切いらない。

風景が見せる佇まいの一瞬、一瞬に心が感応し官能するとき、

世界は私に秘密を打ち明ける。

特別なものなどないのだと。

 

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補陀洛世界も三千世界も三途の川も、すべて心の中に、心のままに

そこに在れば

ゆっくりと月が昇る。

光が引くように消え、夕闇が静寂と共に訪れる。

もうすぐ、窓に薄明かりが灯る。

月がそこにあるだけで、日常が美しい物語に変わる。

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使われなくなった工場の片隅に花が咲いている。

汗を拭きながら談笑する人の幻が、浮かんでは消えていく。

花を横切る人が、軽く微笑む。

花がそこにあるだけで、人は日常を忘れることができる。

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あなたがそこにいるだけで、幸せを感じる人がきっといる。