芭蕉の音

「私は 古い池に 蛙が 飛び込む音を 聞いた」

この状況を芭蕉は、

「古池や 蛙飛びこむ 水のおと」

と俳句にした。

実際にこの 「水のおと」 を聞いたのは芭蕉だけであり、私には空想することしかできない。

そしてこの空想は、どんどん拡がり、日がな一日この俳句が、私の内を去来する。

この芭蕉によって開示された世界は、途方もなく豊かで大きく、様々な光景となり、音となり、光となる。

この音を聞いた瞬間の世界から、少し過去へ、少し未来へ、芭蕉以前の世界へ、芭蕉以後の世界へ、

太古の世界へ、無の世界へと「水のおと」の波紋が広がる。

 

芭蕉はこの俳句で自分の経験をきっちりと語り、そして自分を消す。

「私は 古い池に 蛙が 飛び込む音を 聞いた」

この極めて私的な芭蕉のこころの有り様が、存在すべてに思いを巡らすほどに私を捉える。

芭蕉という個性が、時間を超え、土地を越え、普遍性として、大いなる存在として、私には感じられる。

15文字の曼荼羅。非自己であることの存在。その豊かさ。

いつの日にか、芭蕉と同じ「水のおと」を聞くことができるのだろうか。

 

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stillness space

朝の冷たい空気が身体を覆う。

ゆっくりと息をはく。

胸の中心を意識しながら、また息をはく。

細くなる息に続くように、

静けさが身体からゆっくりと沁みだしていく。

身体から溶け出した静けさが、木々の静けさと解け合う時、

こころの中に、静けさのスペースが生まれる。

ゆっくりと息を吸う。

すべてが静けさで満たされていく。

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地球小屋tipi

京都府木津川町にあるBeeCraftGardenにある地球小屋tipiに友人panaちゃんを訪ねた。

ここは感性の豊かな作家さんたちが集い、作品や製品を販売している少し不思議な場所だ。

地球小屋tipiは、木津川の河原、貸し農園の中にある小さな小屋

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今日は、恵古箱OneDayShopが、tipiの前でオープンする日、

移動古道具屋の「恵古箱」さんが、自分の思いを込めた古道具を展示販売しています。

畑の中に置かれた古道具たち、長い時間と多くの人の手を経た道具は、土や畑にとても似合う。

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よく見ると、少しでも使いやすく、丈夫なように工夫が凝らされていて、生活道具への深い思いを感じる。

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ゆっくりとした会話と時間で過ごす一日。

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「恵古箱」という素敵な名前の古道具屋さんとお逢いできて、とても楽しかったです。どうもありがとうございます。

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panaちゃんが、同じ敷地内にあるvert de gris flowerで、サンキャッチャー展を開催してるので見学に。

vert de gris flowerは、カフェと雑貨を扱うお店で、フラワーアレンジメント教室も開催している。

とてもセンスの良さを感じるお店で、どんな風に雑貨が溢れていても、カメラを向けると美しく写ってしますのが不思議だ。

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サンキャッチャーは、太陽の光を受けて美しい虹を作る。

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曇り空で虹は出来ないけれど、サンキャッチャーは、見ているだけで光を感じることができる。

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雲の切れ間から一瞬、太陽が出て、カフェの中に虹をつくる。

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サンキャッチャーを回せば虹が踊る。

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テーブルの上にも虹が踊る。

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この後、アトリエ エトセトラさんに立ち寄り、雑貨を拝見。

シンプルで美しいものが、端正に置かれていた。

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小さな小屋に素敵な個性が集い、豊かな時間が流れる。

こころ楽しむ一日をどうもありがとう。

ここで過ごす時間、すべてのものを、美しく感じることができる。

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