数年前、既存の仏教に対する疑問から、ブッダは何を悟ったのか、なぜ修行をしたのか、何を伝えたかったのかを知りたくなった。
中村元さんをはじめ、スマナサーラー長老などブッタのことが書いてある本を中心に少し本を読んだ。
そしてヴィパッサナー瞑想を知り、瞑想会にも参加した。
ティク・ナット・ハン師の「小説ブッダ―いにしえの道、白い雲 」には当時私が知りたかったことのすべてが書かれている。
小説形式で書かれているが、ブッダの教えや瞑想法が丁寧に紹介されている。
そして何よりブッダを神格化していないことが素晴らしい。
一人の人間ブッダが悟りを得て、その教えを真摯に人に伝えていく様子が手に取るようにわかる。
この本を読んでいる間、気持ちはいつも満たされていた。446ページ2段組が少しも長く感じない満たされた時間。
この本は後何度か読み返すだろう。ブッダそのものを知るための最高の一冊だと思った。