よく見ること

芭蕉から習うことが多く、撮影のヒントも多い。

芭蕉の有名な俳句に

「よく見れば なずな花咲く 垣根かな」

というのがあるが、

このよく見るは、じっと見るや凝視することではない。

ましてマクロレンズで拡大することでもない。

なずなは見えているけども、なずなを見てはいない。

だからよく見る。

なずなを経験する。

このときになずなを取り巻くすべての宇宙が一緒に見えてくる。

でもこれがすごく難しい。

書こうとすると難しくて、言葉にならない。

このような状況を、俳句にしてしまう芭蕉はやはりすごい。

 

最近は見えているけれど、見ていないことが多い。

もう一度よく見ることから写真を始めようか。