台風の時間

夜来の風雨が過ぎ去った。

何事も無かったかのような曇り空。

台風は遠くへと飛んで行った。

台風は去ったけれど、私は去らなかった。

なぜ、私だけが去らなくて、台風だけが去るのだろう。

台風が去らなくて、私が去ることも出来るのかな。

そうか、台風からすれば、私が去っていったのだ。

しかし、私が去るというのはどんな感じだろう。

去っていく私はどんな風に見えるのだろう。

 

時間が経つというけれど

経つのは時間ではなくていつも私だ。

未来が来るというけれど

私は未来を見たことがない。

過去が在ったというけれど

私は過去を確かめに行くことが出来ない。

何かをひどく勘違いして、それを時間と呼んでいるような気がする。

20091008-SDIM2482

“台風の時間” への2件の返信

  1. ウーム...
    なんか哲学的ですね。
    道元さんの時間論に似ているような。

    ちなみに東京は電車が乱れて最悪の日でした。

    Byかず

  2. こんにちは。
    多くの人たちが同じことを、違う言葉や教えで表現しているようです。

    ニュースで拝見しました。関東地方はたいへんだったようですね。

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