雪柳

陽が長くなった。

西に傾く光が力強い。

散歩コースの公園で桜が咲き始めた。

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雪柳が光に輝いて一際美しい。

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枯れた草、咲く花、重なりある草花がなにより楽しい。

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虹降る日

窓を見ると雨粒が光で輝いている。

雨の輝きを撮影したくて外に出た。

雲間からの光が雨粒に煙って美しい。

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桜の樹を思い出しカメラを持って振り返った。

美しく力強い虹。

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虹の麓が見たくて、駆けだしていた。

ゆっくりと消えていく虹を見ながら

心の中で、「ありがとう」と数度つぶやいた。

本当は「愛しています」と言いたかったのかもしれない。

私の状態がどのようであろうと、世界の情勢がどうのであろうと

大いなる存在は、いつも祝福してくれる。

4月1日、多くの人の心に天から虹が降りそそいだ。

この階段を

この階段を登ってきたのだろうか。

下ろうとしているのだろうか。

時々わからなくなることがある。

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流れる時間をいつも左から右へと、

過去から未来へと眺めてきた。

この時間軸を直角にずらすと、未来と過去が重なって見える。

生まれた瞬間に、遠くの方で自分の死が重なって見える。

出会った瞬間に、別れが重なって見える。

失えば得られ、得られれば失うものが見える。

小さな種に花と実が見える。

枯れていく花に小さな種が見える。

登ると同時に下り、下ると同時に登る。

この階段の途中で少し休みたい。

柔らかな日差しと、春の風が感じられると嬉しい。

疲れが薄まれば次の一歩を踏み出そう。

今の私にできることは、

登ることでもなく、下ることでもない。

一歩一歩を大切に踏み出すことだけなのだ。