私は泣くことを忘れた

言葉が止まり

沈黙が流れる

私は泣きたいと思った。

大声をあげて

肩震わせ

泣いてみたい

最後に泣いた日を思い出せない

泣き方が思い出せない

幾重にも重なった愛憎の翼が

くるくると、くるくると回りながら

私のもとを去ったとき

私は泣くことを忘れた。

幾度、初雪を眺めても

去ったものは戻らなかった

凍てつく川の上で

冬の日の影を落として

強く足踏みをする

厚く閉ざされた氷の上で

私は知る

凍てつくものが心にもあると

春を待つものが心にもあると

泣いてみたい

大声上げ

肩震わせて

沈黙が止まり

言葉がながれ、今日もまた一日が始まる

水曜日に食べるアイスは美味しい

水曜日に食べるアイスは美味しい。

繰り返される日々の中に


知っている日がいく日かある。


予感のする日は、心が少し遠くにある。


自分に傷つく日は、胸がしんしんとする。

摺りガラスのようになったこころを
陽の光に透かして見て、


まだまだ傷つくことが出来ると知った日。


私はアイスを食べながら涙を流した。

今日は何よりという日

今日は何よりという日

黄砂が少なくて何より

いつもの公園に光が満ちて何より

新緑の芽吹きがまぶしくて

遅咲きの桜と出会え

草花のご機嫌がよく

何よりという日

ちょっとの良かったが重なる日

社会から距離を取られた日

どうしようのため息が空に舞う日