友人に誘われて晩秋の葛城山へと登った。
ロープウェイを利用すると6分で葛城山へ
ゆっくり歩いても30分ほどで山頂に到達する。
冬の傾いた光に輝くススキが美しい。
ロッジの近くを通ると、数人の人の大きな声が聞こえてきた。
場違いな声で、最初は子供が叫んでいるのかと思ったほどだ。
どうも自己開発セミナーか何かが研修をしているようで、自分の目標などを大声で復唱しているようだ。
この人たちはどのように変わりたいのだろうかと考えながら、ススキの間を歩いていた。
光に輝くススキを見ていると、変わらなくてもいいのだよとささやく声が聞こえてきた。
そうか、変わらなくてもいいのか。
そのままでいいのか。
そのままでいいということが、ストンと腑に落ちた。
そのままでいいと、知っていたけれど
知っているを超えて、少し分かった気がした。
ふ~ん、ふ~ん、そうか、そうか、
そのままか、そのままね。
そのままを味わいながらゆっくりと歩いた。
傾く光が木漏れ日となって美しい陰影を作る。
冷たい風に背中を押されながらロープウェイの駅に着いた。
夕方の空に月が輝いていた。
今日は、とても大切な友人panaさんの誕生日。
panaさんにふさわしい光の一日でした。
誕生日おめでとう。いつもありがとう。















