小樽へ向かうフェリー

夜の港にフェリーが着岸する。
フェリーターミナルから、微かに人のざわめきが聞こえる。
乗降する車がタラップを踏む音が響き、フェリーのエンジン音が港に響いている。

遥かむかし、高校2年生の私は、このフェリーで小樽へと向かった。重油の匂いと、振動、湿った風だけが思い出された。
当時の記憶があまりに不鮮明なので、思い出すことを諦めて、ゆっくりと離岸するフェリーを眺めていた。

FUJIFILM X100F (23mm, f/2.8, ISO320)

FUJIFILM X100F (23mm, f/2, ISO400)

FUJIFILM X100F (23mm, f/2.5, ISO400)

FUJIFILM X-T1 (116.1mm, f/5.6, ISO200)

FUJIFILM X100F (23mm, f/8, ISO200)

FUJIFILM X100F (23mm, f/8, ISO200)

たましいの宿り木 ツクシシャクナゲ

大台ヶ原のシャクナゲの色は

おぼろげに緋い

肉体から離れたたましいが

宇宙に還るまえのひととき

花に身を寄せ

惜別の想いに涙しているかのようだ

慟哭ではなく、懺悔でもなく

ただ、ただ懐かしむ

新緑の梢に溶け出す想いは

大気に広がり粒子と消える

石の上ではコミヤマカタバミが

空を見上げて微かな風に揺れている

FUJIFILM X100F (23mm, f/8, ISO200)

FUJIFILM X100F (23mm, f/2.2, ISO200)


FUJIFILM X100F (23mm, f/4, ISO200)

FUJIFILM X100F (23mm, f/2.2, ISO200)

蓮を想う

桜は陽の光を浴びて淡く開き

蓮は、咲きながら陽の光を浴びる

そして自分の力で白光する

水滴を揺らし、カエルの憩う場所を作る

 

FUJIFILM X-E1 (50mm, f/1, ISO200)

FUJIFILM X-T1 (60mm, f/2.8, ISO200)

FUJIFILM X-T2 (104.2mm, f/5.6, ISO200)