闇でもなく、光でもなく、葛の花は淡く光る。
濃密な香りと足元に落ちた小さな花弁が、霧と露に溶けていく。
人が知ると咲くのではなく、
咲くことで人が知る。

光と風の交わる場所で
昨日ココルームで友人と会った
言葉の要らない関係はとても楽しくて
過ぎた時間などはもうどうでも良かった。
西成は自分を捨てるには丁度いい場所だと思っていた。
三角公園や商店街などをブラっと歩いて気づく。
捨てる自分などないのだと。
屋上から見る大阪は炎天下の元
白濁していた。
渇望する
無色を
透明を
渇望する
溶けていく青と
白濁した緑を
不透明な永遠に
言葉が途切れて
溶解する