カメラは、私のアンテナ。
カメラは、感性の杖。
見過ごし予防装置。
カメラがあると、いつもより細やかな世界と出会える。
結露した窓に、見える花
土に還るトマト
足もとの草たち
光と風の交わる場所で
夜来の風雨が過ぎ去った。
何事も無かったかのような曇り空。
台風は遠くへと飛んで行った。
台風は去ったけれど、私は去らなかった。
なぜ、私だけが去らなくて、台風だけが去るのだろう。
台風が去らなくて、私が去ることも出来るのかな。
そうか、台風からすれば、私が去っていったのだ。
しかし、私が去るというのはどんな感じだろう。
去っていく私はどんな風に見えるのだろう。
時間が経つというけれど
経つのは時間ではなくていつも私だ。
未来が来るというけれど
私は未来を見たことがない。
過去が在ったというけれど
私は過去を確かめに行くことが出来ない。
何かをひどく勘違いして、それを時間と呼んでいるような気がする。
台風が近づいてきている。
雨が降り続き、散歩出来ない犬たちは少し不満げだ。
お客様のところまで約1時間と少しで到着。
用事を済ませてPEACE PEACE PEACEに。
幹線道路を避けて山道に少し遠回り。
花も穂も雨に濡れている。
途中で霧が空を覆って、道が光っている。
雨の日に、お気に入りのお店に、遠回りをして行くなんて、何かとても贅沢。
陽気な器に、マンデリンが最高に美味しい。
珈琲の淹れ方を丁寧に教えて頂き、家でさっそく実践。
ほんの少し冷めかけたときに、ほのかな甘みが。
少しお店の味に近づいたかな。
我が家から1時間30分。距離は遠いけれど、心は近くにあるお店。
いつもありがとう。