白い朝

数日前に暖かい霧の日があった。

朝の散歩道はどこも真っ白で、少し離れて歩くサテの姿も薄ぼんやりとしている。

霧の日は静かで鳥の声もどこか遠くで聞こえる。

澄み切った晴れ渡る日もいいけれど、この優しさに包まれるような霧の日は特別だ。

暖かい静寂と共に歩いていると、微かに太陽がそのシルエットを現し始めた。

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高取城跡

昨日みぞれが降った。
今日は冬の日のような晴天で風が冷たく、雲の動きは速く、陽光はとぎれとぎれに降りそそいだ。

車で30分もかからないところに高取城跡がある。
標高583mの典型的な城山で、石垣が美しく紅葉に映えていた。

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目とこころに沁みる木々の拡がり

重い雲から光りが差し込む。

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光りが足元まで届く時、風景が変化する。

視点を足元に落とすと、そこにはいつもの美しさがあった。

いつもの道

いつもの道をいつもの犬達と歩くしあわせ。

しかし少し冷静に考えると「いつも」などないことに気付く。

昨日より今日は確実に死に近く、別れに近い。

そして出会いに近く、誕生に近い。

丁寧に生きるということは、一瞬を生きるということ。

この瞬間の素晴らしさを味わうことが、未来に怯え、過去を悔やむ自分を解き放す。

ゆっくりと眺め、耳を澄まし、感覚にこころを傾ける。

今朝は晴天。光りが満ち溢れている。

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いつもの道を歩きながら、いつもの犬達と、いつものように歩けるしあわせを思う。