エルちゃん劇場終わりました

春の穏やかな日、

遠くで救急車のサイレンが鳴り

吉野行きの電車の音がかすんで聞こえる。

風にのった花びらが

どこからともなく、舞飛んでくる。

鶯やコジュケイの声がこだまする。

朝の散歩から帰り、

おいしそうにご飯を食べた後

ヨーグルトのパックをなめていたエルク。

急に発作を起こして、

数分後私たちの腕の中で

エルクの魂はボディを離れました。

そのことがまるで当然であるかのように

エルクは、光になり、宇宙に広がって行きました。

この長閑かな春の日

エルクの息する音が聞こえてきません。

エルクと呼んで駆け寄る姿がみえません。

雉の鳴き声は聞こえるのに、エルクの足音が聞こえません。

前回の発作から1ヶ月

私はエルクから多くのことを学びました。

死のこと

大切なものを失うこと

エルクの発作を通して

大きな気づきもありました。

でもエルクが私に与えてくれた最大のものは

愛するという心、慈しむこころ

愛おしいという思いです。

私は涙を拭きながら、この文書を書いています。

この涙には、エルクを失った悲しみの他にも

生きることの意味、死の意味、

愛すること、思うこと

生きていくこと

人が人であるために大切なこと

悲しみ、慈しみ、

喜び、楽しみ

すべてのものが混ざり合った涙です。

エルクが私に愛すること、慈しむことを

教えてくれなければ、私はただ悲しみの涙を流したでしょう。

エルクほんとうにありがとう。

どんな感謝をしても言葉がありません。

エルク、エルク、エルク

ほんとに、ほんとにありがとう。

エルク、愛しているよ。

“エルちゃん劇場終わりました” への6件の返信

  1. 私はラピスの死を知りません。

    そしてエルクとは会ったことがありません。

    でも、最近のノブさんのエルクに対する語りを拝見していると、エルクが少し身近な存在になったような気がしていました。

    そして今回のノブさんの深い悲しみに満たされた語り‥
    でもこの悲しみの語りは、美しさをも感じさせます。
    私は知らぬうちに、何故か小学生の頃に見た“チコと鮫”という映画を思い出していました。

    ストーリーは殆ど忘れさっているのですが、とても美しい映像と、人間ととある鮫との神秘的なまでの関係が、とても印象的で美しく無意識の扉の内奥に記憶されていたようです。

    エルクのように幸せな動物さんたちが増えますように。

    そうだろエルクさん。

  2. もう一度、会いたかったな、エルク。

    散歩して、ご飯を食べて、ヨーグルトも食べて、

    大好きな人たちと大好きなことをしっかりやって

    それから旅立ったのね。

    ノブさんちのテーブルで

    いつも楽しく会話していたとき、そばにいてくれてたね。

    ドアを開けるとすごい勢いで歓迎してくれて、

    娘がふっとびそうになったね。

    エルちゃんのシッポパンチを腹にどすっと受けた衝撃は

    今でも忘れられません。

    ありがとうエルちゃん。

    ほんとにほんとにありがとう。

  3. ラピスさんこんにちは。

    エルクと一緒にいた私たちも、エルクも幸せでした。
    幸せな動物たちが増えると世界も穏やかになると思います。

    生きとし生けるものが幸せでありますように

  4. あかるさん、花見三昧ですね。

    エルクいつも力強く歓迎して、体全体で喜びを表してくれました。

    そして多くの人に愛されました。

    エルクを可愛がってくれてありがとう。

    またサッちゃんにも会いに来てください。

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